natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

motherとMotherは入れ替えて良い?

 

最近確認している教材の中に、

「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社)というものがあるのですが、(すみません、出版年まで確認できませんでした。)その中に"Mother"を含む問題があります。解説が見受けられなかったので、その点、ちょっと書いてみようかなと思います。

 

著作権のことなども考えて、本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

p.4  2-(4)

ここの問題はMotherから始まる平叙文(の中の肯定文)が書かれていて、その中のbecauseから始まる副詞節について、その副詞節が答えとなる疑問文を作成する、というものです。

 

実はこの問題がひっかけ問題で(万が一、この教材を教えている講師や教諭の方が気づいていらっしゃらない場合も気を付けて欲しいのですが)、解答を見てもなお正答を把握していない方が非常に多いのではないかなと思っています。実際、僕が知っている生徒さんはこういった問題で、間違っているのに「◯」にしたまま何度繰り返し解いても◯で付けていました。

 

主語は何でしょうか。

 

そう、"Mother"ですよね。みなさん、motherって可算名詞ですか、不可算名詞ですか、どちらでしょうか。ご存知ですか。

 

そう。可算名詞です。そこで、確認してほしいんです。

 

この文、なんでいきなり"Mother"から始まっているのでしょうか。

 

これを「誤植」と解説している人がいたら、、、その可能性は絶対に0では無いです。でも、他の可能性を知っておくとこういう時「あぁ!」ってアハ体験(古いですかね?(笑))できると思うんです。

 

気づけると良い所としては、無冠詞なんですよね。なぜ、"a", "my", "our", など限定表現(限定詞、determiner)が何もなく、名詞としてあるのでしょうか。

 

ちなみに、このことを中学で習うことってあるのかは疑問です。ですが、高校1年生が取り組む教材に、その学校の先生からの解説もなく載っていて、、、うーん、すごいなと思います。

 

僕は大学で初めて習いました(笑)←

 

余談はここまでにして、、、ということで、この文の重要な内容は何か。そこで確認してほしいのが、解答です。

 

この問題を解いた皆さん、しっかり、細かく、正確に、解答を確認できましたでしょうか。

 

大文字から始まっているMotherが文中にあるにもかかわらず”誤植”と決めつけて、自身が小文字の"mother"としていても「◯」にしていませんでしたか。それは、不正解となりますので、よくよく気を付けましょう。

 

実は、大文字から始める"Mother"という表現があるのです。これを"my mother"などにせず無冠詞で"mother"のみにすると文法的に誤りとされます。

 

この点、該当するワークブックの解説にも、参考書にも記載が無いので、「正確に英文を読もうとしているか」そして「疑問に思ったことを自ら調べて解決しようとしているか」が問われている問題です。ちょっと辞書をひく、ちょっと英語に詳しい人に尋ねてみる、ちょっと自分でネット検索してみる。その「ちょっと」が出来てさえいれば、この問題で不正解はおきません。

 

ですが、この”Mother”は学校の英文法などの講義であまり教わらないので、意外な盲点かもしれません。「話せれば良い」という考えが多いかもしれませんので、知らない講師や教諭の方々もいらっしゃるかもしれません。

 

日本人の僕は自分の母親に対して「私の母は何しているんですか。」と話しかけないです。皆さんもそうでしょうか。であれば、この内容は分かりやすいと思います。

 

家庭の中で「お母さん」と呼び掛けたり、話題に「お母さん」とあげてみたり、そこに”私の”とか”ひとりの”とか言うのは不自然なことがあります。そこで使うのが無冠詞で大文字から始める"Mother"です。

 

もちろん"Mom"という表現もありますが、"mom"も可算名詞で、呼びかけの時など無冠詞で使うときは大文字で始めます。

 

よって、この問題で小文字から始まる"mother"を書いている場合は不正解とせざるを得ないのです。疑問文への書き換え問題ですので、主語を変えて"my mother"などとしているのも問題の趣旨を理解できていないことになりますので、不正解扱いにすることが多いのではないでしょうか。

 

例えば兄弟の会話なら

―Where's Mother?

―She is busy cooking now in the bedroom.

―Bedroom? How come Mother is doing so?

 

あ、、すみません、よく分からない会話を作ってしまいました(笑)← この家で何があったのかは皆様のご想像にお任せします。

 

まとめ

・文頭で"Mother"とあるとき、文頭だから大文字ではなく、もともと大文字で始める名詞です。疑問文の書き換え問題など、文中で扱う際も大文字のまま"Mother"とします。

 

この問題の補足(各内容は機会があれば、また詳しく解説します、、、あると良いのですが、未定です(笑))

・Fatherという表現もあります。Motherと比べると、堅苦しい表現の様ですが、使われることはありますので、出てきたら注目してみましょう。

・be angry withという表現はぜひそのまま覚えておいてください。感情を表す表現はこのwithで感情の対象を示すことが意外と多いです。心を満たす、容器を満たす、面を埋める、といった物理的および精神的な面積や容積を満たすものを"with"でどうやら示すようです。

・becauseの発音、皆さん把握していますか?causeとbecauseで<au>の発音が若干違います。多分ネイティブからすると「?」という所ですし、強勢の有る無しだけと認識している人も少なくないかもしれないですが、causeの時は/ɔ/、becauseの時は/ʌ/で発音することが増えています。発音するときは気にしなくても良いのですが、リスニングの時ビビるかもなので、自分でも発音できるようにしてみると良いかもしれません。

・becauseに続く副詞節内で熟語であったり、前置詞であったり、穴埋め問題にしやすい文法事項も多く入っています。この英文は丸ごと覚える価値が高いです。

 

 

 

今回はこんな感じで。

 

文のみで書いていますが、もし「初めて知った」と思えることがあったならうれしいです。書いている僕も調べて知ることが多いので、読んでくださる方がいらっしゃったら、一緒に学んでいくつもりで書いていけたらなと思っています。

 

何か気になることなどあったらコメントなどくださるとうれしいです。

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

 

※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA (Sorry, I could not find the year of their publishing this book)