natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

前置詞の後ろに前置詞、、、なぜ

 

 

「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社、2015年)というものがあるのですが、今回もその中から気になったものを書き出してみようと思います。

 

ここのところ長めだったので、今回は短めにしようかな、、、と思ってますが、長くなったらすみません(笑)←

 

著作権のことなども考えて、本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

p.17  5-(4)

 

まず解くために必要なところとして、「会う」という意味合いのseeは通常進行形にはしない表現です。(進行形になる表現もありますが、気になる方は辞書でseeをひいてみてください。)過去の表現もありませんので、完了表現を作る解答は可能かと思います。

 

当然今回も、解説が短い、ということは何かある、ということですね(笑)←

 

また、今回までに何個か完了表現に関する記事を作っております。

気になる方、読んでみたい方はリンクを貼り付けますので、記事を一度ご確認ください。(読むか読まないかはお任せします。時間、調子、都合などご自身のことを優先してくださいね。)

 

 

natme-english.hatenablog.com

 

natme-english.hatenablog.com

 

natme-english.hatenablog.com

 

さて、今回の問題(p.17 5-(4))の話に戻りますね。

 

 

1.感嘆文の省略と元の文

 

前半の文が感嘆文であることは大丈夫でしょうか。しかもこれ、主語と動詞が省略されています。

 

そもそもhowのつく場合とwhatのつく場合の区別や作り方は大丈夫でしょうか。

 

似たような例文をちょっと作ってみますね。

 

(a)形容詞や副詞のみの表現をhowで修飾する

It is very nice to know such a thing. niceを強調するveryをhowに置き換えます。

→It is how nice to know such a thing. very niceが一組であったように、how niceも一組です。how niceはそのまま一緒にした状態で文頭に持っていきます。

How nice it is to know such a thing!

見て分かる場合に限りますが、主語と動詞は省略して表現されることもしばしばあります。

How nice to know such a thing!

 

(b)名詞を伴う形容詞を修飾する場合

It is a very nice day to know such a thng. niceを強調するveryをwhatにします。

→*It is a what nice day to know such a thing. whatは形容詞であるためniceではなく名詞を修飾します。また、a(n)の後ろに置けないルール(というよりも、最終的に文頭に置く必要がある)ため、a(n)がある場合はその前にwhatを置きます。

→It is what a nice day to know such a thing. "what+a nice day"で一組です。組み合わせをそのまま文頭に持っていきます。

What a nice day it is to know such a thing!

 

とまあ、語用論的にはどうなんだ?という表現を作ってしまいましたが(笑)←

形式的に感嘆文の作り方をざっと説明しました。感嘆文についてはまた機会があれば詳しく書きますね。

今回は"It is 形容詞 + to + 不定詞."という形式主語を用いた表現と仮に考えて、その形式主語と動詞を省略していると考えると分かりやすいのではないでしょうか。

 

まとめ

・感嘆文は形容詞や副詞単体を強調するhowと名詞句を強調するwhatがあり、作り方が違います。感嘆文を見たときはその元の文を理解して、作文できるようにしておくと、読むときも理解しやすくなるかもしれません。

・感嘆文の場合、主語と動詞の省略が会話文などでよく起きます。主語が何かは把握しながら読むようにしておくと、作文の際にも役立つかもしれません。

 

 

2.期間を表す表現と前置詞の応用

この問題の後半部分については中学校で出てくる表現も多いですが、

each otherはもう慣れてきましたでしょうか。「お互い」を意味する慣用表現ですので、しっかり覚えておきましょう。

続けて、きっと混乱している方も少なくないのでは?と思うのが"for over a year"です。

 

なぜ前置詞が2つあるの?と、こういった表現を見るだけでフラストレーションをためる方も少なくないかなと思いますし、その中の多くは見なかったことにして通り過ぎている気がします。皆さんはいかがでしょうか。これ、あえて解説しない教材や講師・教諭の方々も少なくないのかなという気がしています。それもそのはず。前置詞の使い方は、なぜか日本では色んな解説が出てしまっていて、英英辞典などでは明確に書いていても日本では別方向の解説をしていることも少なくないんです。

 

先に結論だけお伝えします。"over a year"で名詞句です。over a yearをAと置き換えて"for A"で「Aの間」と捉えてください。

 

実は前置詞については色んな流派がありますので、僕が何か言うとどこからか反論もありそうなのですが、僕の考えをお伝えすると、前置詞の持つ働きとして、動詞以外の主な品詞(名詞、形容詞、副詞)の役割を名詞に与えると考えています。そもそも前置詞が形容詞や副詞として扱われる場面もあります。なので、詳しいことはまた機会があれば各前置詞ごとに書きますが、一つ一つ使われ方を知っていかないと、読めない表現も少なくないのです。

 

今回は"over+数値(時間)"の表現です。overは基本的に"more than"と同様の表現ですので、「~よりも多い」という意味です。"over two hours"なら「2時間より長い時間」です。今回の"over a year"は「1年より長い時間」という意味です。これを"for A"のAと入れ替えます。つまり"for over a year"で「1年よりも長い時間の間」という表現で、期間を示す表現です。

 

ちなみに、他に名詞をつくる前置詞としてよく見る表現として

for about an hour, for around an hour,などがあります。ちなみにaboutもaroundも同じような意味で使えて、この表現だと「およそ1時間の間」という意味です。aboutが「およそ~」という意味で使えるのもぜひ覚えておきたいところです。

 

まとめ

・forなど時間や距離といった数値で表す表現が前置詞の後ろに続く際に、「およそ」「~より多い」といった表現が挟まることも多く、その1つとして、over, about, aroundなど前置詞が入ることもあります。

・over「~より多くの」、about, around「およそ~、~くらい」といった意味がることを知っておくと、理解しやすい英文が増えるかもしれません。

 

 

今回はこの辺で。

 

、、、あれ、そんなに短くなかったかもしれませんね(笑)←

 

おかしいところ、不明点などがございましたら、コメントいただけると嬉しいです。

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

 

 

 

※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA, 2015.