natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

willって、、、めんどい(笑)←

 

 

これまでに引き続き、「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社、2015年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。

 

著作権のことなども考えて、本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

また、今回もあえては載せていないのですが、これまでの記事に完了表現の内容を何度か書いていますので、気になる方は以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)

 

では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。

 

p.18  2-(1)(2)

この問題は訳し方の話なので、文法面と捉え方の双方からまとめておきますね。

・willは人称(主語が"話し手もしくは書き手、相手、第3者"の3つの内いずれであるか)によって、日本語では訳し方が変わる場合もあります。ですが、ひとまず「予定」として、かつ、推量として扱って訳してみましょう。

この点が分かっていて、文の構造や単語および表現ごとの意味が把握できていれば日本語で和訳というのは作れると思います。

(「日本語になおす」という問題の指示ですが、和訳すれば大丈夫です。この「なおす」という動詞は「変える」という意味です。(日本語の「なおす」にそもそもその意味がありますので、今後慣れてみてください。僕も今初めて知りました(笑)))

 

 

1.和訳問題の前提

和訳や直訳をしてもらう際に、たまにこういう意見をもらうことがあります。

「こんな日本語おかしくない?」

と。これに対し、困る講師や教諭の方々も見かけることが多いのですが、僕もかなり頭を抱えた質問の一つです。ただ、最近、和訳させることの理由を改めて考えて、結論を1つ出してみました。僕は大体このように伝えます。

「自然な日本語だと不正解です。日本語にするのでなく、日本語を使って英語を訳して、という問題です。"どういう意味か"は訊いてないんです。和訳の正確さを見て、英語を理解できているか確認するための問題なんです。意味を考えるのはまた別の問題です。」

つまり、和訳とは、「日本人ならこう言う」ではなく、「この英語を日本語で解釈したらこうなる」という意味です。なので、本来なら日本語に無い表現を用いながら、英語の文が何を表現しているのか、単語ごとの意味と、熟語ごとの意味と、文法上のまとまりごとの関係性と、それぞれを日本語で分かるように言ったらどうなるか、ということです。

 

ちなみに、おそらくですが、これを忠実にやっているのが、漢文の訓読もしくは読み下しですね。あれを英語でやっているのが和訳問題です。

なので、1語でも読み飛ばしがあるとその時点で不正解です。とはいえ、訳さないとしている部分はありますので、その点は、学校で学んでいる学生さんは学校の先生の言うことをしっかり確認しておくと良いかなと思います。(どう訳すかは、じつは人ごとに違いますので、試験対策としては、その先生の訳し方を常に見ておくのが良いです。)

ちなみに僕は、どの人が訳してなくても全て訳出する、というモットーですので、違和感ある方もいらっしゃるかもしれません。

 

で、なぜこの和訳問題があるのか。これについて、以前書いた、「話せれば良い」という考え方に対して述べた内容に通じますが、英語を理解できたか、がこの問題で分かるんです。

模範解答と見比べた時に、「和訳の仕方が違う」「和訳の順序が違う」そういう所があったら、一度間違いとして見直してみましょう。ここで時間を使わないと、文法や知識面で見落としがある可能性が出てきます。

これは英日、日英、どちらにも共通しますが、"模範解答通り"に正答できるまで取り組むことをお勧めします。僕自身、これが出来ていなかったので、今改めて一つずつやり直しています。もちろん他の言い回しもできる、と言うのはすばらしいことです。一方で、"その表現も覚える"ことが出来ると、より多くの問題に対応しやすくなるかもしれません。

 

まとめ1.

・和訳問題は、自然な日本語にするのではなく、漢文のように、英語の内容をそのまま日本語にすることを意識して取り組みましょう。

 

2.willの捉え方

未来表現とされるwillですが、以前の記事でも書きました通り、法(話し手[書き手]がその動詞に対してどの程度ありうるか、など主観の思いを動詞で表すこと)を表す助動詞です。実はwillは基本的に、起こらないことは恐らくないだろう、くらいの、おおよそ実現するであろう内容を後ろに続く動詞に対して考えるものです。

もともとは、「意志」という名詞用法もあるように、現代英語で言うwantくらいのかなり強い意欲を示す表現なのですが、そこから、時制的には未来の内容を示せるようになり、また、canやshouldなどと共に推量の表現としても用います。

「未来」であることが間違いなければ基本的に予定の内容で捉えて問題ありません。また、絶対ではない可能性(あくまで主観的に「~するだろう」という意味)を言っているだけのことが少なくないですので、基本的には推量の意味で捉えて訳すことを最初にしてみましょう。未来のこと、予定は、変わることがありますので、だからこそ、推量を兼ねるwillを用いています。

その未来において、「~の時には…し終えているだろう」など完了表現がしっくりくる内容があれば、完了表現を未来にしますので、will+have+過去分詞という表現が可能です。

未来完了も3用法にとらわれず使うことがありますが、今回の問題を見ていると3用法のいずれかに該当するものであるようです。

 

まとめ2

・完了表現は未来にも使えます。その時点において完了であるためhave+過去分詞、その時点が未来なので、willを完了表現に追加して、will+have+過去分詞、です。日本語では「未来完了」という言い方もしますが、実際は「完了の未来形」(もしくは完了にwillを付けた表現)と捉えておいてください。

 

3.答えまでの考え方

p.18  1-(1)~(8)と同様に、まずはいつの話なのかを考えます。その時点に対して、それよりも過去の話か、その時点の話か、分ける必要のない内容か、など考えていきます。

 

p.18  2-(1)

・by the time+(that+)節で「~が…するまでに」という時間を示す表現で、whenと意味は違いますが使い方が近い表現です。(例外はありますが)時や条件を表す節においては、未来を示す意味でのwillは用いません。つまり、今回のby the timeの後ろは未来を表します。

・leave「~を出発する」、get there ≒ get to the station「そこ[その駅]に到着する」、という表現です。thereは名詞ではなく副詞であるためget toのtoをthereの中に含めて考えます。(thereについては今後機会があったら詳しく書きますね。)

・alreadyがありますので、完了表現の完了用法と考えるのが自然ではないかと考えます。

※節:主語+動詞を含めたまとまり

 

p.18  2-(2)

・(in) next Aprilで「次の春に」といういつの話かを示しています。このようにinなどは置かずに表現することが少なくないです。

・be friends「友達(の状態)である」という状態を示す表現です。後ろのfor ~で期間が示されています。そのため、完了表現の継続用法ではないかと考えるのが自然ではないかと推測します。

 

3.は以上がそのままでまとめかなと思いますので、ここまでにしますね。

 

 

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA, 2015.