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今回は、ちょっと問題集から離れて、昨日の記事
ここから一個話題を取り出して書いてみたいと思います。
先に一言だけ。やはり、思い込みって怖いですね(笑)
インターネット上を見ていると、おそらく日本人が書いたであろう書き込みだと、最初に検索でヒットして出てくる20件くらいを見た時、内容の8割は、「あ、この人辞書すらひいてないな」というのが出てきており、その後に出てくるネイティブの内容が、確かにそうだなぁ、と思ったものがあります。
それが今回タイトルにしたby the timeです。
、、、僕、ほんとうにたまたまなんですけど"by the time that"で覚えていたんですよね。
普通にthat節だよね。関係副詞でwhenとか行かないよね、接続詞のwhenと混ざるのもいやだからね、、、
という感じで捉えていて、昨日の記事を書いたのですけれど、
感覚的にはそれで合っていたみたいで、これまでの先生方や教材に感謝しなくてはと、改めて実感した次第です。
「、、、え、timeの後ろってwhenじゃないの?」
そうですよね、僕もそれが気になって、昨日の記事を書いた後、調べちゃったんです、実は(笑)←
辞書をひいたりなど調べてみましたが、どうやら、関係副詞の代わりに用いるthatと言うものがあるようです(そういえば、ありますね)。そもそも省略するのであまり気にしなくて良いところかもしれませんが、やはりこの表現はthatの省略と考えるのが妥当なようです。
さて、どういうことか、その部分を少し、考察してみたいと思います。
あ、ちなみに、web検索であれこれ見たりもするのですが、僕が普段見ている辞書がありまして、
本当は最新の第4版を買いたいのですが、それは余裕が出来たらにしたいなと思っております。他にも英英辞典なども見たりはするのですが、ひとまず今回はこの辞書の内容をもとにお伝えしていきますね。
1.whenの省略、、、という誤解。
実はここから確認が必要だということを、もしかするとネイティブの方々含めて把握しづらいところかもしれません。
僕自身もそうですが、関係副詞関連の内容を習う時、
>>the time [when] S+V
>>the way [how] S+V
>>the reason [why] S+V
このように習います。たぶん、今の参考書各種もそうなっているんじゃないでしょうか。
※[ ]の括弧は入れ替えができるという意味合いで文法関係では共通の書き方として使いますので、合わせて覚えておくと英語関係の文章が読みやすいかもしれません。ちなみに、この括弧は音声学関係だと生の音声を表し、音素を表す記号ではありません。この点、日本の辞書や単語帳の発音表記などは、もしかすると半分くらい誤用しているところもありますので、言語学に興味ある方は注意して見てくださいね。
でもここで気を付けておきたいところがあるんです。どちらか片方のみを使って表現することが確かに多いのですが、
when, why, how, は省略できるわけではありません。ただ、whatのように、直前の先行詞を含んだ名詞としての役割を兼ねることが出来る、というだけです。
どういうことか。そこに、関係副詞として扱うthatが関係してくるんです。先ほどの内容は、本来3パターンではなく、6パターン考えなくてはいけないんです。
>>(the time) when S+V
>>(the way) how S+V※
>>(the reason) why S+V
>>the time (that) S+V
>>the way (that) S+V
>>the reason (that) S+V
※本来はthe way howでひとまとまりなのですが、今はthe wayもしくはhowのみのどちらかでしか表現しないようです。ですが、今回は解説のためこのような書き方をしております。
( )は省略できるという意味で良く用いる記号です。howに関しては直前のthe wayを省略する前提で覚えるように言われることが多いのではないでしょうか。
文法上は関係副詞ですが、that節で副詞になることもできる、という考え方でも良いかなと個人的には思っています。接続詞ではない、というのは重々承知ですが。とはいえ、that一つで接続詞+副詞の役割を持つのが関係副詞です。あながちthatの幅広い品詞変化の一つと捉えても間違いではないかもしれません。
ちょっと話がそれましたが、the time, the way, the reason, の後ろに節を続けるとき、省略しているのはthatである。この観点を知っておいた方が、今回のby the timeについても分かりやすいかなと思いまして、最初に書いております。
、、、まぁ、確かに、文頭に持ってきてまで主張してくる存在の強さを持っている疑問詞ですからね、そんな疑問詞としても扱うwhen, how, whyを薄い影のように扱えるわけが無いですよね。その点では納得しました(笑)←
まとめ1
・the time, the reason, the way, の後ろにwhen, why, howが省略されているのではなく、省略されているならばthatが省略されているので、この点は知っておくと実際に英文で出てきた際にスムーズに読めるかもしれません。
2.by the timeの後ろはなぜthatなのか。
まず省略されているならthatです。この点は1.でお伝えしました。
でも実は、そもそも辞書で"by the time (that)"で記載されています。実際に英語圏の文章を拾ってみてもやはり"by the time that"が通常であるように見られます。とはいえ、実際の検索で数件見ただけなので、数値的なところまでは出せていないのですが、、、
ただ、文法的な観点から見ても、確かにthatが無難なのです。whenは実際に使われている例もあるので、間違いでは無いですが、by the timeの後ろにwhenはできるだけ避けると良いです。
その理由は、関係代名詞のthatを使うパターンと同様です。、、、この一言で理解出来る方はかなり関係詞に詳しい方ですよね。
どういうことか。ここで、関係代名詞のthatを使うのが好ましいとされるパターンすべてを上げても良いのですが、、、長くなりすぎますので、それはまた今度、機会があれば書きますね(笑)←
by the timeは接続詞句としてよく扱います。後ろに続く動詞の時制について、未来を扱う場合に他の時を示す接続詞と同様に未来のwillを用いません。
(ちなみに現在の話はどうするのか、という疑問が湧くかもしれませんが、「現在まで」なら、わざわざ節にせずとも、so far, until now, 修飾する動詞によってはby now, by the present time, などを用いても良いでしょう。by the timeを使う必要が本来無いはずです。「今」に説明を加えるならば、", in which"で節を続けてより固い文章を作るのも面白いかもしれません。)
そのため、ここにwhenを持ってきてしまうと、特に口語ではあると思うのですが、接続詞としてのwhenと混ざってしまい、後ろの表現が含まれる相手として、"by the time"と"when"
、、、「??どっち??」
となるんです。ちなみに、by the time+S+V...なら「…までに」、接続詞のwhen+S+V...なら「…の時に」という、若干の違いが生まれます。なので、by the timeの話だろうとは思いつつも、whenから別に修飾語句を作っているのではないか、という疑問も生まれてしまうんです。
(i)He talked a lot by the time that she came home.
「彼女が帰ってきたときまで、彼はたくさんしゃべった。」
(ii)He talked a lot by the time when she came home.
「彼女が帰ってきたとき、その時まで彼はたくさんしゃべった。」
(i)と(ii)の違い、どうでしょうか。(ii)は2通りの解釈が可能なんです。
・(i)について、heがしゃべったのはsheが帰ってくる時まで。ここは問題ないと思います。
・(ii)について、whenが必ずしもthe timeを修飾するとは限らないんです。
そのため、
>>a)彼女が帰ってきたときまではしゃべっていた、という解釈と同時に、
>>b)彼女が帰ってきたときに、(前の文などで示す)その時間まで(彼女がいるところで)たくさんしゃべった
という解釈も可能なんです。
a)だとしゃべるのをやめたのがby the time whenのタイミング。
b)はそれまでしゃべっていたかは置いといて、whenのタイミングでしゃべった、場合によってはしゃべり始めた可能性があるんです。あくまでもthe timeは「そのとき」という意味ですので、必ずしもwhenの内容とは限らない、ということがありえます。
もちろんあくまで可能性ですが、辞書などで"by the time (that)"と明記してあるのはここが理由ではないかなと考えています。
関係代名詞では疑問文や間接疑問文の中でwhichやwhoでなくthatを用いる方が好ましいとされるのですが、この理由と近いものがあります。
こういった理由のため接続詞のby the timeが既にある状態で、意味が異なるうえで使い方がかなり近い、接続詞の役割も持っているwhenを関係副詞として使おうとしても、by the timeを取り消して言い直したように、あるいは同時に言っているようにも聞こえてしまうんです。
このように、疑問詞としての役割ももつ関係詞は、他の表現とぶつかる際にはできるだけthatを用いる、というのが関係詞全体の考え方ではないかなと思います。
まとめ2
・関係副詞のwhen, how, whyは他の表現と同時に使うと分かりづらい場合など、避けると良い場合はthatを代用するのが望ましく、by the time (that)はその典型例の一つではないか、と推測されます。
今回はこの辺で。いかがでしたか。
分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。
ではまた(=゚ω゚)ノ