今回は、「Vision Quest New English Grammar 47」(高校英語研究会・啓林館編集部、新興出版社啓林館、2022年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。
※著作権のことなども考えて、基本的には何かの教材の本文そのままは掲載しません。(ただし、誰でも作れる文章など、著作権にかかわらない範囲で作文することはあります。)また、ウィズダム英和辞典 第3版を主に参考にしていますが、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。
よく使う用語
・節---主語+動詞の組み合わせを含むまとまり
・句---複数の語で作るまとまりで、主に一つの品詞のように扱うパターンに用います
・非文(" * "で示します)---文法や語用論などからみて誤りと判断される未完成な表現
・不定詞---動詞の原形
また、これまでの記事にもあれこれと書いています。気になる方いらっしゃれば以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。
(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)
では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。
いずれも、扱っている文法の箇所だけでなく英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然な表現を考える前提です。
p.37 1-(1)
・各表現の基本的な意味や使い方それぞれが正確に把握できていれば、解答できるのかなと思います。
・基本的には知識問題なので、すぐピンと来るかどうかで判断して良いかと思います。
では掘り下げてみましょう。
1.知識面:単語など
>>know, use, this, washing machine,
発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回の問題も、日英作文で書き出せるか、日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。また、今回の中でも主な文法事項を含む内容はこのあと別に項目を作ります。
※なお、念のため記載しますが、学習レベルを問わず質問のよくあがる語は全てあげるようにしています。発音含めて、誤解して覚えてしまっている表現が無いかは何度でも確認する機会はあって良いと思いますので、載せておきます。
まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。
まとめ1
・know「知っている、わかる」, use「使う」, this「この」, washing machine「洗濯機」,といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。
2.答えの考え方
今回は不定詞表現を含む英文を完成させるように適切な選択肢を選び英文を完成させる問題です。レッスンで扱っている文法事項を確認し、基本的には、一番自然なものは何かを考えて回答する問題と考えます。
また、試験対策として考える際には、日本語訳のみで英文になおせるかどうか、という観点で確認しておくとより良いかと推測しております。
p.37 1-(1)
・不定詞とは動詞の原形のことです。
不定詞の概要についてまとめた記事(「不定詞について その1 」)がありますので、そもそも不定詞って何?と思った方は一度ご覧いただけると、より分かりやすいかもしれません。他にもp.33 1-(1)の記事(「no one to+不定詞、言い換えると? 」)などで少し補足していますので、ご興味ある方はご覧いただけるとより良いかもしれません。
1-(1)~1-(5)については模範解答の日本語と英文の表現を比べながら、正答については模範解答を確認してもらいつつ、なぜその答えか、加えて、なぜその表現を用いるかを考えても良いかと思っています。
・疑問詞と疑問詞をどうくらべるか
今回は"how to"と"what to"のどちらを入れるべきかを考える問題です。もちろん、意味が通るように考えればよいのですが、そもそも入れることができるのか、というところから実は考えることが必要です。理由は、疑問詞にも品詞上の区別が存在するからです。
howは副詞、whatは名詞(後ろに名刺を続ける際には形容詞)、であることは皆様ご存じでしょうか。
How cold it is today!であれば、元の英文は"It is very cold today."のveryがhowに置き換えられています。他にもいろいろな可能性がありますが、形容詞coldを修飾するveryは副詞です。副詞を疑問詞で言い換える際に「どのくらい」「どんな」とする場合はhowを用いることが可能です。感嘆文を例にとりましたが、"How cold is it today?"という疑問文でも考え方は同様です。
What do you use?であれば、例えば、"I use this washing machine."のthis washing machineがwhatに置き換えられています。この場合、whatは後ろの表現の中のどこかかけている部分を表すことになります。"I use."という英文は、省略表現でなければ用いません、つまり、意図的なものでなければ未完成の英文です。(省略表現として用いることはあるので非文とはしていません。)なので、*What do you use this washing machine?という言い回しは「どういうこと?」と突っ込まれてしまうのです。この場合、whatが後ろの"do you use this washing machine"という完成している表現の中に入り込む余地がありません。
これと同じことが、how to, what to, にも起こります。主語が定まっていないからこそ「不定詞」ですので、明示しない限り動作主は分からないものですが、仮に"we"を主語として、不定詞の動詞と組み合わせて活用させた疑問文を、to+不定詞以降の表現のみで作ってみます。
How do we use this washing machine?
*What do we use this washing machine?
ちなみに、もちろん、間接疑問文として書き換えるのであれば、倒置させませんので、
... how we use this washing machine.
... *what we use this washing machine.
非文のマークを付けましたのでもうわかったかと思いますが、じつは、whatですと、後ろの表現の中に入れることができないんですね。
ちなみに、このような場合のhowは「どのように~する」という意味合いの表現で、「~する方法、やり方」という訳され方もします。
ですので、今回はwhat toが使うことができない、というのが正式な回答です。
もしwhatを無理にでも入れる場合、表現を書き換えます。
例えば、(自然な言い回しかはさておき)
what to use for washing clothes「衣服を洗うために使うべきもの」※useの後ろに来るのがwhat
what to use this washing machine for「この洗濯機を使うもの(何のためにこの洗濯機を使うか)」※forの後ろに来るのがwhat
のような表現であるかなと思います。
・日英作文対策として、theかaか、もしくは無冠詞か、などは気になる所です。
今回のwashing machineは可算名詞です。単数の場合はaかtheを基本的に付けます。複数の場合は複数形の語尾-sを付けます。
今回はこの辺で。いかがでしたか。
分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。
ではまた(=゚ω゚)ノ
※this time I talked about: Vision Quest New English Grammar 47 by Koko-eigo-kennkyuukai and Shinko-shuppansha, KEIRINKAN, 2022.