natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

補語に来る名詞で、、、冠詞が無い?

 

これまでに引き続き、「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社、2015年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。

 

著作権のことなども考えて、基本的には何かの教材の本文そのままは掲載しません。(ただし、誰でも作れる文章など、著作権にかかわらない範囲で作文することはあります。)また、ウィズダム英和辞典 第3版を主に参考にしていますが、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

よく使う用語

・節---主語+動詞の組み合わせを含むまとまり

・句---複数の語で作るまとまりで、主に一つの品詞のように扱うパターンに用います

・非文(" * "で示します)---文法や語用論などからみて誤りと判断される未完成な表現

不定詞---動詞の原形

 

また、これまでの記事にもあれこれと書いています。気になる方いらっしゃれば以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。

(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)

 

では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。

 

いずれも、扱っている文法の箇所だけでなく英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然な表現を考える前提です。

 

 

p.27  4-(1)~4-(2)

・各表現の基本的な意味や使い方それぞれが正確に把握できていれば、解答できるのかなと思います。

・注目点としては、be動詞の人称変化や時制、文型ごとの受動態を正確に把握できているか、かなと思います。

 

では掘り下げてみましょう。

 

 

 

1.知識面:単語など

>>German, Canada, English, French, there, city

今回の中ですとこれらの発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回は部分英作文問題ですが、日英作文で書き出せるか、日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。また、今回の中でも主な文法事項を含む内容はこのあと別に項目を作ります。

なお、念のため記載しますが、学習レベルを問わず質問のよくあがる語は全てあげるようにしています。発音含めて、誤解して覚えてしまっている表現が無いかは何度でも確認する機会はあって良いと思いますので、載せておきます。

ちなみに、あえては載せなかったですが、"Morita"は日本語の人名「森田」(モリタ)をローマ字表記したものです。英語で書く際のローマ字表記に慣れていない方は問題に出てきた日本語のローマ字表記を一つずつ覚えてみると良いかも知れません。

※ローマ字には複数の表記方法がありますので、小学校で学んだ時と書き方が違うということは少なくないかもしれません。英語において、長音記号(「オー」という場合に"o"や"oh"でなく"ô"や"ō"として習った記憶があります)については記号無しで表記します。ただし、日本における各種標識のローマ字にもあるように、国際的な基準を求めるような場合は長音記号が使われることも珍しくありません。こういった表記の「何故?」を追い始めるときりがありませんので、ひとまずは都度都度覚えていけると試験対策としては良いかと思います。

 

まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。

 


まとめ1

・German「ドイツ語」, Canada「(国名)カナダ」, English「英語」, French「フランス語」, there「そこで」, city「市、都市」、といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。

 

 

2.答えの考え方

今回は部分英作文問題です。レッスンで扱っている文法事項を確認し、基本的には、一番自然なものは何かを考えて英文を完成させる問題と考えます。

 

また、試験対策として考える際には、日本語訳から英文になおせるかどうか、という観点で確認しておくとより良いかと推測しております。

 

p.27  4-(1)~4-(2)

基本的には「be+過去分詞」を作ればよいですが、notはbe動詞に付けますし、不可算名詞が主語の際には単数扱いします。また、形は一緒でも、原形と過去分詞で読み方が違う単語もあります。覚える際にはよく注意しておきましょう。

また、受動態にはもともとの動詞の主語にあたる物(by+動作主)を明記しないことが少なくありません。以下では、元となる能動態の英文を作ってみますが、元来の主語が無い場合は"they"で統一します。実際には、weやyouなどにする場合もありますので、予めご承知おき下さい。

 

4-(1)

能動態:(S)They (V)do not speak (O)German (M)in Canada. (S)They (V)speak (O)English and French (M)there.

 

・speak-spoke-spokenという活用および変化です。

・詳しくは以前の記事(受動態に向けて)でも書きましたが、能動態の法と時制を受動態のbe動詞にそのまま引き継ぐのが基本です。これは、否定のnotも同様です。

・受動態では、最初の1文は主語が単数ですが、2文目は主語が複数です。be動詞で活用しますので、活用の違いに気を付けましょう。

・言語名を目的語にとって、その人たちが何語を話すのか、という表現をしたいときはspeakで表現しますので、覚えてしまえると良いかもしれません。

※言語名については下で補足を少し作りました。

 

 

4-(2)

能動態:(S)They (V)elected (O)Mr. Morita (C)mayor of our city.

 

・electは規則動詞ですので、過去形および過去分詞はelectedです。

・第5文型については以前の記事でも触れていますが、基本的には第3文型と同様に目的語だったものを受動態の主語とします。そして、補語から後ろはそのまま過去分詞の後ろに続けます。

・「選挙で選ぶ」という表現の際にはelectを用いるのが自然とされますので、まずは単語を覚えてしまえると良いかもしれません。(chooseやselect, pickなどが浮かんだ方もいらっしゃると思いますが、選挙であればelectと基本的にはされていますので、そのまま覚えるのが無難かもしれません。細かな違いはまた機会があればまとめてみたいですが、、、、無かったらすみません(汗))

・気になった方もいらっしゃると思いますが、なぜ、mayorに"the"が付いていないのか、というと、実は、「補語」に"肩書き"を表すような名詞が来る場合、無冠詞にするという考え方があります。

肩書きそのものが無冠詞で用いることも多いです。captainという名詞は可算名詞ですが、「ジョン キャプテン」というようなキャプテンがいるとしたら、"Captain John"のように肩書きを付けます。このとき"the"は付けないようです。

個人的な感覚ですが、electが実はこの無冠詞にする補語を用いる代表的な例としてよく文法教材では見かける動詞ではないかなと記憶しています。ちなみに、辞書でもelectを引くと「無冠詞」などの表現が書いてあるのではないか思います。

※無冠詞で表すパターンの補語に関して、人に対して概念が付随するようなイメージが僕としてはあるのですが、名詞と形容詞の中間的な役割とでも言うのかもしれず、もしかすると、数えられる概念では無くなると考えても良いかもしれません。ここら辺はまた、機会があれば書いてみたい、、、ですが、これも機会が無かったらすみません(汗)

 

だいたい、こんな感じでしょうか。本来の問題で受動態にした英文は実際の模範解答をご確認いただければと思います。

能動態から受動態への作り方について、詳しくは、以前記事を作りましたので(受動態に向けて )ご興味ある方は確認してみてください。今回の記事内で"(S)(V)(O)(C)(M)"をなぜ振っているのかはそれを基に確認いただけたらな、、、という狙いもありますので。

 

 

 

※補足

・言語名について

国や地域名を形容詞にしたGerman, English, Frenchが名詞として扱われ、言語名として出てきましたが、これらを言語名として扱う場合には冠詞は不要です。

(そういえば、「アラビア語」(Arabic)は地域名ではなく言語独自の名前ですが、アラビアという地域があるように錯覚するのはこういう考え方が基にあるかもしれませんね。違ったらすみません(汗))

固い表現として"the German language"のように、省略前の書き方をすることもありますが、「ドイツ語」という意味では"*the German"および"*German language"という表記には基本的にしませんので、注意しておけると良いかもしれません。

ちなみに、可算名詞として扱うと、「~人」という意味で、その場所の人を表すことが出来ます。例えば"a German"であれば「ひとりのドイツ人」という意味です。

 

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

 

※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA, 2015.