今回は、「Vision Quest New English Grammar 47」（高校英語研究会・啓林館編集部、新興出版社啓林館、2022年）というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。
※著作権のことなども考えて、基本的には何かの教材の本文そのままは掲載しません。（ただし、誰でも作れる文章など、著作権にかかわらない範囲で作文することはあります。）また、ウィズダム英和辞典 第3版を主に参考にしていますが、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。
よく使う用語
・節－－－主語＋動詞の組み合わせを含むまとまり
・句－－－複数の語で作るまとまりで、主に一つの品詞のように扱うパターンに用います
・非文（" * "で示します）－－－文法や語用論などからみて誤りと判断される未完成な表現
・不定詞－－－動詞の原形
また、これまでの記事にもあれこれと書いています。気になる方いらっしゃれば以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。
（読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。）
では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。
いずれも、扱っている文法の箇所だけでなく英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然な表現を考える前提です。
p.29 4-(1)～4-(3)
・各表現の基本的な意味や使い方それぞれが正確に把握できていれば、解答できるのかなと思います。
・注意としては、主語の人称と動詞の活用に改めて注意しておけると良いかなと思います。
では掘り下げてみましょう。
1.知識面：単語など
＞＞around the world, this, very, moment, danger, anybody,
今回の中ですとこれらの発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回の問題も、日英作文で書き出せるか、日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。また、今回の中でも主な文法事項を含む内容はこのあと別に項目を作ります。
※なお、念のため記載しますが、学習レベルを問わず質問のよくあがる語は全てあげるようにしています。発音含めて、誤解して覚えてしまっている表現が無いかは何度でも確認する機会はあって良いと思いますので、載せておきます。
まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。
まとめ1
・around the world「世界中で」, this「今の、この」, very「まさに、ちょうど」, moment「瞬間」, danger「危険」, anybody「だれも、どのひとも」、といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。
2.答えの考え方
今回は受動態表現を完成させる部分英作文問題です。レッスンで扱っている文法事項を確認し、基本的には、一番自然なものは何かを考えて英文を完成させる問題と考えます。
また、試験対策として考える際には、日本語訳のみで英文になおせるかどうか、という観点で確認しておくとより良いかと推測しております。
p.29 4-(1)～4-(3)
・受動態として
基本的には「be+過去分詞」を作ればよいですが、notはbe動詞に付けますし、不可算名詞が主語の際には単数扱いします。また、形は一緒でも、原形と過去分詞で読み方が違う単語もあります。覚える際にはよく注意しておきましょう。
また、受動態にはもともとの動詞の主語にあたる物(by+動作主)を明記しないことが少なくありません。
これまでに基本的な受動態の作り方はいくつか記事にしておりますので（受動態に向けて, 受動態に向けて その2、by+動作主 補足）お時間ある時に目を通してもらえると良いかもしれません。
4-(1) 能動態：(S)They (V)use (O)a lot of water (M)around the ...
・waterは不可算名詞ですので、「たくさんの」という形容詞もしくは形容詞句を付ける際に、much water, a lot of water, lots of water、などの言い回しが可能です。
※ *many water, *a number of water, のような表現は非文で、manyもa number ofも可算名詞に対して用います。
※a large amount of water, large amounts of water, a great deal of water, などの表現も可能ですが、学校でこの教材を扱っている際は、学校の教師の方にその表現を使ってよいか試験より前に確認しておけると良いかもしれません。
いずれにしても、lots of waterなどとしていても、waterですので、単数扱いすることに注意しておきましょう。単数扱いをする主語に対して正確にbe動詞を活用できるか、までこの問題ではみられています。
・形容詞のvery
veryは「とても～」という表現で良く用いられますが、形容詞や副詞を修飾する副詞としての表現でどのレベルでも見かけられます。
一方で、同じ副詞用法や、形容詞としての用法に、「まさに～」というような意味合いで用いることがあります。
たとえば、
This is the very bag I have been looking for.
直訳すると、「これが、私が探してきていたところのまさにそのかばんです。」のような意味合いです。和訳しづらい感じですが、何となく伝わるでしょうか、、、(笑) 意訳すると、「私が探してたカバンがまさにこれです。」の「まさに」がこのveryのようです。
・日英作文対策として、theかaか、もしくは無冠詞か、などは気になる所です。
上述の通り、waterは不可算名詞ですので、お店での注文のような場合を除いては、直接a(n)を付けることはありません。world, momentは可算名詞ですので、単数の場合はa(n)やtheなどを付け、複数の場合は複数形の-sを付けます。
・useは規則動詞なので、過去形および過去分詞もusedです。
※usedは/juːzd/です。used to/juːstə/とは微妙に発音が異なりますので、細かな違いですが、意味の違いと合わせて注意しておけると良いかもしれません。
4-(2) 能動態：(S)They (V)must protect (O)children (M)from ...
・mustの他に、have to, need to, も扱えます。must be protected, have to be protected, need to be protected、のようにbe動詞に対して、protectについていた要素を引き継ぎます。
助動詞のmust、助動詞句のneed to、と同様に、have toもprotectに対する法のような扱い方をしていますので、いずれもbe動詞に付けて受動態を作る、という作り方を改めて把握しておけると良いかもしれません。
・childrenはchild「子ども」の複数形です。
※日本語の「子ども」がそもそも複数形のようのものではあるので、childを「子」、childrenを「子ども」としても良いですが、どちらの意味合いでも「子ども」と日本語では表現されていますので、childrenを「子どもたち」としても、覚え方としてはよいかもしれません
複数形のchildrenを主語としますが、助動詞は無変化ですが、have toもhasにはしませんので、注意しておけると良いかもしれません。
・日英作文対策として、theかaか、もしくは無冠詞か、などは気になる所です。
「危険」という意味のdangerは不可算名詞ですので、直接a(n)を付けることはありません。childは可算名詞です。単数の場合はa(n)やtheなどを付け、複数の場合は複数形のchildrenとします。
・protectは規則動詞なので、過去形および過去分詞もprotectedです。
4-(3) 能動態：(S)Anybody (V)won't believe (O)his words.
・will notの省略形は"won't"ですので、覚えておけると読む際にも役立つかもしれません。
※学校で教材として扱っている場合、試験前に省略しないwill notを用いて良いかについては必要に応じて学校の教師の方に確認しておけると良いかもしれません。
・willを用いますので、主語の単複はあまり考える必要が無いですが、能動態では主語であるanybodyは基本的に単数扱いです。
・「～のことば」という表現で、通常は1語でなく複数の単語のことを指しますので、「単語」や「ことば」を指すwordを複数形にしてwordsとします。
・日英作文対策として、theかaか、もしくは無冠詞か、などは気になる所です。
wordは可算名詞です。単数の場合はa(n)やtheなどを付け、複数の場合は複数形の-sを付けます。
なお、anybodyのanyに"a(n)"の意味が元々ありますので、a(n)やtheを付けることはありません。
・believeは規則動詞なので、過去形および過去分詞もbelievedです。
だいたい、こんな感じでしょうか。本来の問題で受動態にした英文は実際の模範解答をご確認いただければと思います。
上でも触れましたが、能動態から受動態への作り方について、詳しくは、以前記事を作りましたので（受動態に向けて 、受動態に向けて その2、by+動作主 補足）ご興味ある方は確認してみてください。
今回はこの辺で。いかがでしたか。
分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。
ではまた(=ﾟωﾟ)ﾉ
※this time I talked about: Vision Quest New English Grammar 47 by Koko-eigo-kennkyuukai and Shinko-shuppansha, KEIRINKAN, 2022.
