natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

推量で扱う助動詞

 

 

これまでに引き続き、「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社、2015年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。

 


著作権のことなども考えて、本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 


また、今回もあえては載せていないのですが、これまでの記事にもあれこれと書いていますので、気になる方は以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)

 


では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。

 

 

 

いずれも問題箇所の前後だけでなく、英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然なものはどれか、を考える前提です。

 

 

 

p.20  4-(2)

・問題箇所のみでなく、前後の英文の意味が把握できており、選択肢の各表現が入った際の意味として何が考えられるか、そこを把握できていれば解答はできると思います。

 

 

 

 


では掘り下げてみましょう。

 

 

 

1.単語など知識面

>>is absent from, today, be sick

 


今回の中ですとこれらの発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回は選択問題ですが、日英作文で書き出せるか、模範解答の日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。

 


まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。

 


まとめ1

is absent from~はbe absent from ~「~を欠席する、~に不在の状態である」の三人称単数現在形, today「今日」, be sick「具合が悪い」、といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。

 

 

 

2.答えの考え方

各表現の基本的な意味合いを改めて確認しておきましょう。

・can「~することがありうる」「~することが出来る」

・cannot「~することがありえない」「~することが出来ない」

・must ≒ have to「~しなくてはならない」「~するに違いない」

・do not have to「~する必要が無い」「~するに違いないというわけではない(~するとは限らない)」

ざっとこのような感じの意味合いが基本的に出てくると良いかもしれません。

 


では問題を見てみましょう。

 

 

p.20  4-(2)

問題箇所の1文のみであればどの選択肢を入れても非文ではありませんし、意味は通ります。ではどこで自然かどうかを判断するかというと、最初の1文です。

 

「欠席した」ということに対して、その人が

(i)must be sick

(ii)can't be sick

(iii)don't[doesn't] have to be sick

のいずれが自然な流れであるかを推測していきます。

 

今回は予定や義務の話ではなく、推測表現の内容としてどれが適切かを問う問題として作られています。「病気にならなくてはならない」や「病気になってはならない」といった、言ってしまえば理不尽な、そういった表現をしたいわけではありません。

推測表現の意味合いでそれぞれの内容を考えてみると、各表現に上記の通りの意味がありますので、

 

(i)must be sick「具合が悪いに違いない」

(ii)can't be sick「具合が悪いというのはあり得ないと思う」

(iii)don't[doesnn't] have to be sick「必ずしも具合が悪いというわけではないと思う」

 

それぞれの意味を見た時に、おおよそ(i)であると予測がつく方もいらっしゃるかもしれません。

 

ただ、もう少しだけ掘り下げてみましょう。

 

(ii)(iii)はなぜ、不自然なのか。それが"today"という表現に含まれてきます。

 

もし1文目が「今日休んでいる」「いつも欠席している」というように普段から休む場合、何か込み入った事情があるか、いわゆるサボりなのか、といった推測が出てくるのは自然ともいえるかもしれません。

 

ですが、今回は"today"のみです。「今日は」という表現なので、文脈なしにこの表現だけを見た場合、「いつもは来ているけど今日は欠席している」という意味合いであると考えるのが自然ではないかと推測されます。

 

そのため、多かれ少なかれ、「具合が悪い」のではないかなど心配をする表現が自然であると判断されます。場合にもよりますが、(ii)(iii)ですと具合が悪いことを疑うような表現にも見えますので、自然であるか無いかで言えば、(i)のnotを用いないmustの表現よりも、(ii)(iii)は比較的には不自然であると判断されると推測されます。

 

そのため今回は「具合が悪いに違いない」という推測を示して"must"を選択すると推測して良いのではないでしょうか。

 

まとめ2

・助動詞の中には推量を示すものが少なくありません。can「~することがあり得る」, must ≒ have to「~するに違いない」, cannot「~することがあり得ない」, must not「~しないに違いない」, do not have to「~するとは限らない」、といったような意味合いで覚えておけると、作文やリーディングでもスムーズになるかもしれません。

 

※補足

・cannotが「~することがあり得ない」という強い否定であることが不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。この点は次回、もしくはそれ以降の記事で書いてみる予定です。

 

 

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

 

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

 

 

※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA, 2015.