natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

canの否定形

 

 


前回の記事で、cannotとdo not have toの訳し方をあえて分けてみましたが、確認していただけましたでしょうか。

 

このように書かせてもらいました。

・can「~することがありうる」「~することが出来る」

・cannot「~することがありえない」「~することが出来ない」

・must ≒ have to「~しなくてはならない」「~するに違いない」

・do not have to「~する必要が無い」「~するに違いないというわけではない(~するとは限らない)」

 

この中の、cannotについて、今回はあえて取り上げて書いてみたいなと思います。(実の所、前回の記事を書いていたらあまりに長くなったので、分割をしました(笑)←)

 

notについては、どのように意味を捉えるのか、という所で、分からなくなることもあるかもしれません。また、僕が今回書くような内容は、構造的に見た場合に「本来はそうである」という内容ですので、実際には使われている中で意味や使い方が変わっている可能性があり、また、個人的な見解を含みますので、ご承知おき下さい。

 

最初に例文を少し書いてみようかと思います。

 


例えば、

He can do such a thing.

「彼はそのようなことをすることがあり得ます。」

He cannot do such a thing.

「彼はそのようなことをしないことがあり得ます。」

≒「彼がそのようなことをすることはあり得ません。」

 


実はcannotのみですと、構造上、本来はnotを付けない内容の完全否定とは言えないのですが、語用論上の観点から行くと、cannotを使う=notのつかない表現の全否定、ということが考えられるのです。

 


canもしくはcannotを付けた時点で「~ということがあり得ると考えている」という話者[書き手]の意見を示します。今回の場合で言うと「yesかnoかで言えばnoである」という意見をcannotという表現で選んだ状態です。そのため、

「~することならばあり得る」→can

「~しないことならばあり得る」→cannot

 


どちらならば「あり得る」のかと考えて選ぶ表現であると推測することが出来ます。

 


もちろん、普段からしていることであると分かっていれば、そもそもcanを用いません。

 


そのため普段していることは助動詞を用いず、主観的な判断に対して助動詞を用います。

 


例えば、、、

 


(a)He usually gets up at eight.

(b)Sometimes, when he is tired so much, he can get up at eight thirty.

(c)Today, his school starts at seven fourty-five so he must get up before seven. 

 


(a)普段から行っている事実として助動詞は付けません。

(b)普段の状況から、場合によって起こりうることの判断としてcanで示しています。

(c)今日の状況的には、彼がしなくてはいけないという判断としてmustで示しています。

 


何となくで作りましたが、この文を言っているのは誰なのか、このあとこの"he"はどうなるのかは、ご想像にお任せします(笑)←

 


今あげた例は助動詞を使うのかどうかというところです。

 


では、改めてcanとcannotの違いはどうか。

(d)He can do such a thing.

(e)He cannot do such a thing.

 


(d)は話者や書き手が彼がするかしないかで言えば「することがあり得る」と考えるのでcanを用いています。


(e)は話者や書き手が彼がするかしないかで言えば「しないことがあり得る」と考えるのでcannotを用いています。言い換えれば、

≒「することはないと考えられる」という意味合いです。そのため

≒「することはあり得ない」とも言えるような表現です。

 


このようにcanおよびcannotは可能性の推測表現ですが、同時に、canであればcannotではないこと、cannotであればcanではないことを示します。数字の割合で示す場合もあるからこそ、ここは疑問のあがるところでもあるのですが、言語的に考えると、canとcannotは同時に存在しない相反する表現であるところは確認出来ると良いかもしれません。

 

つまり、可能性的にどう思っているかはどの助動詞を用いるかに依りますが、対して、「すると思っている」のか「しないと思っている」のか(notが付くかつかないか)は可能性ではなくどちらについて自分が話したいか、によって考えます。

 

ですので、

・canは「~すること」であるならば「あり得る」と考えています。

・cannotは「~しないこと」であるならば「あり得る」と考えています。

言い換えれば、

・canは「しないということであればあり得るわけでは無い」、

・cannotは「するということであればあり得るわけでは無い」、

ということになるとも推測できるのではないでしょうか。

 

このように、canについてはcannotの否定、cannotについてはcanの否定、という内容であるとも考えることが出来ます。


長くなりましたが、canはこのように考えることが出来るのではないでしょうか。

 

 


今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

 

 

 


分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ