natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

助動詞に向けて

 

ここの所、1つの教材についてできるだけ掘り下げながら解説させてもらいましたが、

 

ちょうど、その教材の次のレッスンからは助動詞の内容です。

 

いきなり入っても良いのですが、小休止を挟む意味合いでも、助動詞の中の、ほんの一部かとは思いますが、導入的な内容を書けたらなぁと思います。

 

 

 

1.やはり「助動詞とは何か」から確認してみましょう。

 

もはや英文法書ではあちこちで書かれていると思いますので、ここから始めても良いのだろうかとも疑問に思ったのですが、

 

なぜ、助動詞を使うのか、という内容もこれまで少し触れてきました。

 

せっかくなら改めて助動詞の定義を確認しても良いのではないかと思い、最初に持ってきました。

 

僕の中学の頃はそう習いましたし、今でもこのように教えている中学校は少なくないかもしれないのですけれど、

 

「動詞の活用をしなくて良くなる、楽に扱えるように動詞を助けるから、助動詞」と言われませんか。

 

というのは、

 

He plays tennis. → He will play tennis.

 

三人称単数現在形の-sを無くしてくれるから、というような意味で。

 

以前の記事をご覧いただいてくださった方の中には、これに対して「?」と疑問符を投げかけてくれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そうです、助動詞は、動詞を助ける役割など持っていません。

 

どちらかというと、動詞から役割を奪います(笑)←

 

単独で文を成立させることが出来ないため、補助的な動詞とはいえるかもしれませんが、それでも、主語と組み合わさる動詞として機能します。

 

He will play tennis.としたとき、heが主語ですが、三人称単数現在形の動詞はどれでしょうか。

playであるなら、playsですよね。でもplayに-sは付いていません。

 

参考)疑問文の作り方

He plays tennis.をYes/Noで答える疑問文にすると

Does he play tennis?とします。三人称単数現在形の動詞はdo(の活用形does)です。

 

ひっくり返す動詞は主語と組み合わせを作っています。

 

He will play tennis.をYes/Noで答える疑問文にすると

Will he play tennis?とします。

ということは、三人称単数現在形の動詞はwillです。

 

I will / you will / he will / she will / it will / we will / you will / they will

これらのwillは活用していないのではありません。

活用した結果、原形のwillと同形のwillであるだけです。

(助動詞の多くが無変化なのは歴史的要因もあります。そのため「活用しない」と説明する内容も多く、各所で説明されている内容は確かにその通りなのですが、一方で、ドイツ語のkönnenは活用すると変化をしますので、英語に置ける助動詞の無変化は、他の動詞の単純化と同様に、活用はしているけれども、ただただ変化が面倒であるだけなのではないかという気もします(笑)←)

 

では後ろに続ける動詞の原形は何なのか、、、、ここで日本の英文法と英英辞典などにおける定義とが全く別の解釈をし始めます。そのため、一つの考え方として見て頂ければと思うのですが、

 

動詞の原形です。つまり、to+不定詞におけるtoの後ろの動詞の原形と一緒です。

 

助動詞+不定、それが普段の助動詞の使い方です。

 

これはOALDなど英英辞典には載っている内容です。

 

ただ、ここで不定詞の話を掘り下げると、助動詞の話が出来ませんので、いったんここまでにしておきます。

 

フランス語などを学ぶと分かりますが、英語では法助動詞という概念で扱うものも他の言語だと通常の動詞として扱うことも多いです。英語の法助動詞も元々は動詞の派生ですので、その点を押さえられると、疑問点が解消されるところも一部ありますので、ご参考までに。

 

さて、本題に戻りますが、

 

では助動詞とは何なのかという所です。実は日本語では「助動詞」と呼びますが、厳密には「法動詞」というものです。そもそも英語ではmodal verbsと言っている通りで、補助の品詞では無く「動詞」の種類の1つとして扱っています。

 

ここで言っている「法」を示すのが、助動詞の役割です。

 

法とは何か、というのが日本語で説明するのが非常に難しいところなのですが、

 

最たる例は、法動詞だけでなく他の動詞も合わせて用いる「仮定法」です。動詞の仮定法を用いるということは、その動詞で表す内容に対して"ありえない"と話者や書き手が思っていることを動詞の活用で表しています。

 

If I were you, I would not do such a thing. 「私が君であるなら、私はそんなことはしないのに。」

 

このように、話者や書き手がその動詞に対して「ありえる」や「ありえない」などの考えや「ちゃんとやり切った」「何回もしたことある」といった感情などを表すのが、「法」と言っても良いかもしれません。

 

なので、自慢や驚きなど何か意図的に言いたいことがある時に用いる完了表現は法動詞のhaveを用います。

(「何時間も続けているのだ」「やり終えたんだ」「3回行ったことあるんだ」のような表現は、事実を伝えているのみではなく、「だから偉いでしょ?」「だから驚くよね!」などそれに伴う感情も伝えるものですよね。)

 

法を示す、法を変える表現はいくつかあるのですが、その一つとして、日本では助動詞と言われる「法動詞」の使用があります。

 

He plays baseball.で伝えても良いところで、

He can play baseball.というのは「(私の考える限りでは)できると思う」という推測を示しており、主観的な推測や期待などを示します。

 

助動詞として扱われる単語を見る際には、◯◯%くらいあり得ると考えている、というような数字的なものもよく見られます。個人差はあるので数字できっかりと分ける考え方については何とも言えないところもありますが、ただ、使い分けの理屈についてはある程度、的を得ているところもありますので、「覚えやすいな」と思った解説があるようでしたら、そちらを参考にしていただくのも十分アリではないかなと思います。

 

いずれにしても、主観的に何か感情や推測などを示すのが助動詞とも呼ばれる法動詞の役割です。話者や書き手がなぜ、そこで助動詞を用いているのか、という観点で見てみると理解できる表現もあるかもしれません。

 

まとめ1

・日本では助動詞と呼ばれる法動詞は、主語とくっつきます。「主語+動詞」の組み合わせを作りますので、人称変化もこの法動詞が行います。

・「法」を示すため、主観的な判断・感情・推測など何か話者や書き手の意図的なものが入ります。ただただ事実であると話者や書き手が考えているのであれば不要に法を変化させたり加えたりなどはしません。

 

 

2.書き換え表現があるものも多いです

法を加えるのが助動詞とも呼ばれる法動詞ですが、もともとは動詞であることも書きました通り、意味を加えることも行う場合があります。

これまでの記事でも書いたことがありますが、法動詞が使えない場合(to+不定詞を作る際の動詞として使う場合や、法動詞の後ろに使いたい場合など)では、その意味をなす動詞表現に書き換える必要が出てきます。

 

まとめにその一部を書いてみますね。

 

まとめ2

・助動詞[法動詞]が使えないところには同じ意味の表現を動詞で書き換えます。

・can ≒ be able to // will ≒ be going to // must ≒ have to // ....などなどです。mustとhave toは否定形だとこの式が成り立ちませんが、そういった内容も含めて、今後また機会があるごとに書いていければと思います。

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ