natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

that節内のshould

 

ここまでかなり助動詞の内容を行ってきましたが、今回は普段の教材を離れて少し文法の内容を書こうかなと思います。

 

色々書き始める前に、まずはいつもの内容+αから。

 

著作権のことなども考えて、基本的には何かの教材の本文そのままは掲載しません。(ただし、誰でも作れる文章など、著作権にかかわらない範囲で作文することはあります。)また、ウィズダム英和辞典 第3版を主に参考にしていますが、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

よく使う用語をいくつか

・節---主語+動詞の組み合わせを含むまとまり

・句---複数の語で作るまとまりで、主に一つの品詞のように扱うパターンに用います

・非文(" * "で示します)---文法や語用論などからみて誤りと判断される未完成な表現

 

また、今回もあえては載せていないのですが、これまでの記事にもあれこれと書いていますので、気になる方は以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)

 

 

 

 

さて、これまでの記事に続けていくと次の内容から「that節内のshould」です。

 

 

shouldを見ている時に、何も考えず「そうなんだぁ」で全く問題ないのですが、僕自身、「どういうこと?」と思う表現に出会うことが少なくないんです。

 

とはいえ、問題集の内容に限ってまとめてみようかと思いますので、実際の英語などで扱われる中の一部しかここでは取り上げられないと思いますが、まずは僕自身の理解を深める目的と、読んでくださる方々の中で参考になる内容がもしもあるなら、と思いますので、まとめてみたいと考えた次第です。

 

先に一つ、あげておこうかと思うのですが、shouldは以前の記事で書きました通り、もともとがwillと同様の意味としても使われていたshallの過去形です。

ですのでwouldがそうであるようにshouldも仮定法現在形[仮定法過去]の役割を持つことがあり得ます。それが、丁寧表現として扱うこともある、直説法現在形としてのshouldとして扱う様になったのではないかと推測しています。ですので、過去におけるshallを間接話法の中でshouldにするパターンがもちろん存在します。

 

ですが、高校英語で学ぶthat節内のshouldと言うともう少し仮定法に寄せた意味合いのshouldがよく話題にされます。それが次の2つです。

 

1. (提案・必要性・命令・願望などを表すthat節で)「~する(ように)」

2. (驚き・怒り・心配などの感情を表すthat節で)「~するとは、~するのではないかと」

 

いずれも話者[書き手]が事実と断定していないため、通常の過去形や未来表現でなく、仮定を伴う表現として、日本の英文法では仮定法未来とも呼ばれる、仮定法現在形[仮定法過去]であるshouldを用いて表現します。とはいえ、これだけだと、何が何やら、、、と僕も思いますので(笑) もう少し掘り下げてみます。

後ほども書こうかとは思いますが、2.については、事実を冷静に述べる場合shouldもshouldを省略した原形のみのパターンも用いません。ありえない、あって欲しくない、という感情が乗るので、法を用いるために、shouldを使うのではないかなと考えています。

 

 

1. (提案・必要性・命令・願望などを表すthat節で)「~する(ように)」

この表現は色んな文法教材でも、大学入試の過去問でも、よく出てくるのではないかなと思います。

 

(1-i)その時点よりも未来のことを示す仮定法の未来としてshouldを用いる

提案・必要・命令・願望などを示す内容をthat節で説明する際に、

その時点から先の未来において、確定している事実ではないために、shouldを入れて仮定法の表現を用います。その時点よりも未来の内容に対して用いますので、完了表現をshouldには続けません。(その英文を表現する"今"ではなく、主節の動詞に対して未来の表現であることを示すためにshouldを用います。なので、主節の動詞よりも過去を示すことになる完了表現は内容がかみ合わなくなりますので用いられません。)

 

つまり、「~するのはどうかと提案する」「~することを命令する」「~することを望む」と言うような表現で、その時点より未来のことに対して、shouldを用いて表現しています。

※ちなみに、願望について「~だったらよかったのになぁ」は、例えば、"wish+that節" で "would+have+~" を続けるなどshouldでない別の仮定法表現を用います。

 

  • He suggested that we should study after school.
  • She asked that he should buy a new computer.
  • I demand that I should see him.

 

※demandは進行形を作らないわけではないようですが、「~な人」という形容詞的用法でbe+demandingを扱うことが多いかもしれません。

 

この場合、wouldは原形のwillのような未来の話として扱えないので、同じように以前は未来表現を担っていたshallの仮定法現在形であるshouldを現代英語では用いています。

 

場合にもよりますが、thatは省略されることも多いです。

 

  • He suggested we should study after school.
  • (She asked he should buy a new computer.)
  • I demand I should see him.

 

※実際の用例を検索するとask thatのthatは省略されることもあるようなのですが、辞書では固い表現ともされています。正確さを求められる場合であることも少なくないようですのでaskに続ける際にはthatを省略しないパターンとして覚えて良いかもしれません。

 

(1-ii)shouldは省略傾向にある

この用法に限って、特にアメリカ英語を中心に、shouldは省略される傾向があります。

例えば"... that he should be honest."であれば、"... that he be honest."のように表現することがあります。

とりわけ、beが続いている際はshouldを省略されやすいようです。他に、命令や要求を示す内容である場合は、命令形と同様のイメージだと思いますが、shouldを省略する傾向が比較的あるようです。

(動詞の原形が「仮定法現在」であるとしている場合もあるようです。shouldの省略ととるか、動詞を仮定法にした結果ととるか、より覚えやすいもので捉えてもらって大丈夫です。)

 

  • She suggested that he study after school.
  • He asked that she buy a new computer.
  • I demand that he see her.

 

この状態でthatも省略すれば、

 

  • She suggested he study after school.
  • (He asked she buy a new computer.)
  • I demand he see her.

 

のようにできます。

※上記の通りでaskの後ろのthatを省略しないものとして考える場合もあります。

 

改めて、以下に概要と、追加の注意事項もまとめてみます。

 

まとめ1

・提案・必要・命令・願望などを示す内容をthat節で説明する際に、shouldを入れて仮定法の表現を用います。

・この用法に限って、特にアメリカ英語を中心に、shouldは省略される傾向があります。とりわけ、beが続いている、もしくは、命令や要求を示す内容である場合は、shouldを省略する傾向が比較的あるようです。

・この用法では完了表現を用いません。

・agree, propose, importantなど、一部の表現ではこのshouldを用いる用法以外でthat節を用いる場合があります。shouldが必ず省略できるとは限らず、また読解などの際もどの用法であるかは英文全体の意味や動詞の活用から推測する必要がある場合もありえます。

 

 

 

2. (驚き・怒り・心配などの感情を表すthat節で)「~するとは、~するのではないかと」

ここまで1.で長めに書いてますので、こちらは短めにしようかなと思います。

 

(2-i) 感情を載せる仮定法のshould

誰かが~するのではないかと不安だ、彼が~したなんてありえないと怒る、など、実際にそうなのかは分からないことに対して、もしくは、事実として伝えられても信じられないようなことに対して、

 

話者[書き手]が本当だと思えず感情が入るため法を用いる助動詞のshouldを入れたり、

(例えば「~するはず」という意味合いを仮定法にして、事実ではないと信じたい気持ちやそうでないことを望む気持ちを表しているのではないかと考えられます。)

起こっては欲しくないがそうなってしまう可能性を考えて推量が入るため法を用いる助動詞のshouldを入れたり、

(例えば未来の推測として「~するのではないか」という意味合いを断定はできないので仮定法にしているのではないかと推測されます。)

そんなshouldの使い方ができるのです。

※ただ、事実を認めて、冷静に判断した結果、怒りに変わるなど、事実として受け入れているのであれば、shouldを用いず直説法で表現します。

 

  • It is natural that he should say such a thing.
  • She was amazed that he should have been very polite. 

 

(2-ii) shouldの省略は不可

この用法において、shouldは省略されないようです。

 

「~するなんて」「~してしまうのでは」というように、動詞の時制的な未来と言うよりも、英語では法で示す感情的な部分が出てくる内容ですので、その"法"を表す法動詞[助動詞]であるところがshouldです。ですので、1.とは違い、こちらはshouldを省略しないのではないかと僕は推測しています。

 

一方で、thatは正確に言うかどうかの話ですので、

 

  • (It is natural he should say such a thing.)
  • She was amazed he should have been very polite. 

 

thatの省略自体はあり得るようです。

※naturalは辞書を見ているとあまりthatを省略しない表現ではあるようです。

 

改めて、以下に概要と注意事項もまとめてみます。

 

まとめ2

・驚き・怒り・心配などの感情を表す内容としてthat節で説明する際に、shouldを入れて仮定法の表現を用います。

・この用法ではshouldを省略しません。

アメリカ英語では、shouldよりもwouldで表現するのが自然とされるようです。

・こちらの用法では完了表現も用います。

 

 

 

なお、最後に共通する事項をまとめ3として記載しておきます。

 

まとめ3

・thatを省略することもあります。ただ、省略しないほうが良い表現もあります。するかしないかは辞書で表現ごとの内容を確認できると無難です。ただ、正確さを求めることも多い書き言葉では省略しなくても差し支えありません。

・特に形容詞に対してthat節を用いる場合ですが、it is ~ thatの表現のみ可能な形容詞、人を主語にする表現も可能な形容詞、というように可能な表現形態が異なる場合もありますので、日英作文においてはshouldの有無のみでなく主節の作り方も確認しておけるとより良いかもしれません。

 

 

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ