今回は、「Vision Quest New English Grammar 47」(高校英語研究会・啓林館編集部、新興出版社啓林館、2022年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。
※著作権のことなども考えて、基本的には何かの教材の本文そのままは掲載しません。(ただし、誰でも作れる文章など、著作権にかかわらない範囲で作文することはあります。)また、ウィズダム英和辞典 第3版を主に参考にしていますが、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。
よく使う用語
・節---主語+動詞の組み合わせを含むまとまり
・句---複数の語で作るまとまりで、主に一つの品詞のように扱うパターンに用います
・非文(" * "で示します)---文法や語用論などからみて誤りと判断される未完成な表現
・不定詞---動詞の原形
また、これまでの記事にもあれこれと書いています。気になる方いらっしゃれば以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。
(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)
では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。
いずれも、扱っている文法の箇所だけでなく英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然な表現を考える前提です。
p.31 1-(1)
・各表現の基本的な意味や使い方それぞれが正確に把握できていれば、解答できるのかなと思います。
・注意としては、主語の人称と動詞の活用に改めて注意しておけると良いかなと思います。
では掘り下げてみましょう。
1.知識面:単語など
>>Amy's, grandparents, a lot of, fairy tales,
今回の中ですとこれらの発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回の問題も、日英作文で書き出せるか、日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。また、今回の中でも主な文法事項を含む内容はこのあと別に項目を作ります。
※なお、念のため記載しますが、学習レベルを問わず質問のよくあがる語は全てあげるようにしています。発音含めて、誤解して覚えてしまっている表現が無いかは何度でも確認する機会はあって良いと思いますので、載せておきます。
まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。
まとめ1
・Amy's「エイミーの」はAmy「(女性の人名)エイミー」の所有格, grandparents「祖父母」はgrandparent「祖父、祖母」の複数形, a lot of「たくさんの」, fairy talesはfairy tale「おとぎ話」の複数形、といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。
※Amyは女性の人名Ameliaの愛称です。
2.答えの考え方
今回は能動態から受動態に書き換える作文問題です。レッスンで扱っている文法事項を確認し、基本的には、一番自然なものは何かを考えて英文を完成させる問題と考えます。
また、試験対策として考える際には、日本語訳のみで英文になおせるかどうか、という観点で確認しておくとより良いかと推測しております。
p.31 1-(1)
・受動態として
基本的には「be+過去分詞」を作ればよいですが、notはbe動詞に付けますし、不可算名詞が主語の際には単数扱いします。また、形は一緒でも、原形と過去分詞で読み方が違う単語もあります。覚える際にはよく注意しておきましょう。
また、受動態にはもともとの動詞の主語にあたる物(by+動作主)を明記しないことが少なくありません。
これまでに基本的な受動態の作り方はいくつか記事にしておりますので(受動態に向けて, 受動態に向けて その2、by+動作主 補足)お時間ある時に目を通してもらえると良いかもしれません。
先にネタばらしをしてしまいますと、この1-(1)~1-(5)については第4文型および第5文型の能動態を受動態に書き換えができるか、について問われています。左ページにもその内容が書いてありますので、予測は出来ていたかもしれません。
加えて、第4文型については、「動詞+人+物」の語順としたときに、「人」を動詞の後ろに残すときは受動態にする際に「be+過去分詞+to+人」もしくは「be+過去分詞+for+人」などのように前置詞を付けます。言い換えると、第3文型に書き換えてから受動態にしているイメージです。「物」を動詞の直後に置くだけであれば、通常通りに受動態を作って問題ありません。
※人を過去分詞の後ろに置く場合でも、実際の文章や会話などでは前置詞を入れないこともあります。ただ、分かりづらいのを避け可能な限り自然にするためには入れておくのがより良いと判断されますので、文法教材上は前置詞を入れるものとされているのがほとんどではないかと推測しています。
以前、別の記事で書いたことがありますので(第4文型の受動態は、、、?)詳細は省きますが、第4文型の受動態の基本的な考え方をまとめてみました。
1-(1) 能動態:(V)told (O)her (O)a lot of ...
・第4文型の動詞tellを過去形にしたtoldが使われている能動態です。目的語が2つあるうちのherを主語にして受動態にする、という問題です。
・目的格のherを主語にする
→目的格herから主格sheにして主語にする
というのは忘れずにおけると良いかなと思います。
・herを主語にするので、be動詞より後ろの"told a lot of..."には特に追加する必要はありません。
・日英作文対策として、theかaか、もしくは無冠詞か、などは気になる所です。
人名のAmyは固有名詞ですので、直接a(n)を付けることはありません。taleは可算名詞ですので、単数の場合はa(n)やtheなどを付け、複数の場合は複数形の-sを付けます。
・tell-told-toldという活用および変化です。
ちなみに、herをtoldの後ろに残しておく場合、toが必要ですので、
...were told to her by Amy's grandparents
とするかなと考えられます。
だいたい、こんな感じでしょうか。本来の問題で受動態にした英文は実際の模範解答をご確認いただければと思います。
上でも触れましたが、能動態から受動態への作り方について、詳しくは、以前記事を作りましたので(受動態に向けて 、受動態に向けて その2、by+動作主 補足)ご興味ある方は確認してみてください。
今回はこの辺で。いかがでしたか。
分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。
ではまた(=゚ω゚)ノ
※this time I talked about: Vision Quest New English Grammar 47 by Koko-eigo-kennkyuukai and Shinko-shuppansha, KEIRINKAN, 2022.