これまでに引き続き、「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社、2015年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。
※著作権のことなども考えて、本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。
また、今回もあえては載せていないのですが、これまでの記事にもあれこれと書いていますので、気になる方は以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)
では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。
いずれも問題箇所の前後だけでなく、英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然なものはどれか、を考える前提です。
p.21 Try Further Challenges 2-(1)
・各単語や熟語から全体の意味を把握し、そこに入れられる表現の中で一番自然な英語を選択する問題です。
・各表現の基本的な意味や使い方それぞれが正確に把握できていれば、解答できるのかなと思います。
では掘り下げてみましょう。
1.単語など知識面
>>after, a lot of, practice, understand, spoken, English, easy, possible
今回の中ですとこれらの発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回は選択問題ですが、日英作文で書き出せるか、模範解答の日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。
まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。
まとめ1
・after「~の後で」, a lot of「たくさんの」, practice「練習」, understand「~を理解する」, spoken「口語の、話し言葉の」(speakの過去分詞), English「英語」, easy「簡単な」, possible「可能な状態で、あり得る状態で」、といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。
2.答えの考え方
今回は選択問題で、左ページ(p.20)の問題について以前いくつか記事を書きました通り、p.20の上部に今回どんな文法要素について取り上げているかは書いてあります。基本的にはその表現の中に解答がある前提であることを推測して取り組んでみると良いかもしれません。そのため、be able toが答えと推測は出来ますが、それ以外が本当に当てはまらないのかは把握しておきたいところです。試験として出題する側であれば、ヒント無しでこの問題を選択肢の順番を変えて出すことはあり得ることだと思いますので、理解しておくと良いかもしれません。
p.21 Try Further Challenges 2-(1)
問題箇所は"was+~+to"で表現を作る問題です。日本語は無いですが、文法的に非文ではないか、英文全体で意味がどういった内容か、単語同士の組み合わせがより自然なのはどれか、を考えて解答します。そのために、組み合わせたものが自然な表現であるか、文の意味を通して自然な内容であるか、基本的にはこの2段階で考えられれば良いかと思われます。
・was able to understand
これは言わずもがな、普段から使えるbe able toという言い回しです。「~を理解できるようになった」
・was easy to understand
「~を理解するのは容易である」という表現です。これ自体は使うことがあり得るのですが、理解するのは誰かを考えた時、主語であるheがunderstandをするのであれば、この表現は非文(文法的に、あるいは意味的に、おかしなところがある文)扱いです。
・was good to understand
「~するなんて親切である」という表現として稀に人を主語にして使うこともあるそうですが、稀です、自然ではないと考えるのが無難と推測されます。文の意味的には「~するのが得意である」という表現にしたいのではないかと思います。その言い回しであれば、be good at doingを用いるのが自然ではないでしょうか。
・was possible to understand
「~することがありうる」という表現ですが、この場合、人を主語にすることはなく、itを主語にして用いられます。問題文はheがwasの主語であるため、こちらも非文扱いです。
というわけで、今回は"able"を用いるのが自然であると考えられます。
まとめ2
・be able to「~することが出来る」という意味です。
・be easy to, be good to, be possible to, それぞれ使い方が限定されています。to+不定詞の主語を文の主語(これらの場合はbeの主語)とすることは基本的にしない表現ですので、気を付けておけると良いかもしれません。
※補足
・be easy to doについて、to+不定詞の目的語にあたるものが主語として出てくることはありますが、不定詞の意味上の主語にあたる物はbeの主語に置かないようです。「~されやすい人」というような意味が主語に対していうような表現であるようです。今回の場合、understandの目的語にspoken Englishがあり、例えば、
English is easy for him to understand.であれば非文ではありません。
*He is easy to understand English.は"he"がもともとunderstandの目的語"him"であったものとして扱うのですが、目的語に"English"が来ており、文が成立しなくなってしまいます。
こうなるのにも理由があります。beは第2文型、つまり、SVCの構文で扱います。「S=C」が成り立つと習う方も多いと思いますが、そうするとhe is easyと言った場合「彼は簡単な人である」という表現です。あまり自然な言い回しでは無いことが日本語からでも感じられるかもしれません。
今回はこの辺で。いかがでしたか。
分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。
ではまた(=゚ω゚)ノ
※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA, 2015.