natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

現在から見た未来がwillなら、過去から見た未来は、、、?

 

これまでに引き続き、「ブレイクスルー 改訂二版 新装版 英文法36章 ワークブック」(K. Yoshinami 他、美誠社、2015年)というものがあるのですが、その中から気になったものを書き出してみようと思います。

 

著作権のことなども考えて、本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

また、今回もあえては載せていないのですが、これまでの記事にもあれこれと書いていますので、気になる方は以前の記事をご参考にしてみてもらえると色んな記事を読めるかなと思います。(読むか読まないかはお任せします。ご自身の都合や調子などを優先してくださいね。)

 

では問題を見ていきましょう。最初に解くために必要な内容を簡単にまとめてみます。

 

いずれも、扱っている文法の箇所だけでなく英文全体で意味や状況を捉えて、一番自然な和訳を考える前提です。

 

 

 

p.22  1-(3)

・各表現の基本的な意味や使い方それぞれが正確に把握できていれば、解答できるのかなと思います。

・和訳問題なので、語彙と文法面で知っているかどうか、が基本的な基準です。模範解答と自分の回答はどのように違うのかの比較も可能な限りしておけると良いかもしれません

・注目点はask ... to+不定詞の使い方、willの過去形としてのwouldです。

 

 

 

では掘り下げてみましょう。

 

 

 

1.知識面:単語など

>>asked, said

 

今回の中ですとこれらの発音、綴り、意味を把握できているか、改めて確認しておくと良いかもしれません。読み方は確認しておけると、意味を押さえる際にも役に立つのではないかなと思います。今回は和訳問題ですが、日英作文で書き出せるか、模範解答の日本語と比べながら練習しておけると良いかもしれません。また、今回の中でも主な文法事項を含む内容はこのあと別に項目を作ります。

 


まとめに各表現の、今回の問題における意味の一例をあげてみますね。

 


まとめ1

・askedはask「頼む、お願いする」の過去形(直説法1人称単数過去形), saidはsay「言う」の過去形(直説法3人称単数過去形)、といった意味で覚えられると作文や読解でスムーズに取り組めるかもしれません。

 

 

 

2.答えの考え方

今回は和訳問題で、左ページ(p.22)の上部に今回どんな文法要素について取り上げているかは書いてあります。問題文にも扱っている内容があえて書いてあります。そのため、今回はwillの過去形としてwouldの使い方を把握しているかが見られると推測されます。

 

 

p.22  1-(3)

今回の注目点はask ... to+不定詞にnotのある表現、そしてwillの過去形であるwouldです。

それぞれ考えてみましょう。

 

・ask ... to+不定詞はどんな意味なのか。

ask ... to+不定詞は「...に~するようにお願いする、依頼する」という表現です。askというと「たずねる」という日本語で覚えると思いますが、日本語でも「~するのをお願いできないかたずねてみます。」という表現は通常の日本語として使われるのではないかなと思います。もともと日本語の「たずねる」に「お願いする」という意味合いがあるように僕は考えているのですが、皆さんはどうでしょうか。

※「たずねる」の類義語を調べると実際に「願う」も出てくるのですが、その情報の出典などは確認していません。ここら辺は日本語の話なので、詳しい方がいらしたらその方の解説ご確認ください。僕自身も機会があったら調べてみたいです。

いずれにしても、askを「たずねる」と覚えておいて損はないのではないかなと思います。

ちなみに「~する許可を求める」というような意味合いで"ask+to+不定詞"の使い方があるようです。例えば、

(i)I asked to go there.「私は(私が)そこに行く許可を求めました。」

この場合、to go thereとしている部分で、"go"は誰がする事なのか、不定詞(主語が定まっていない動詞)のため分からないですよね、ですが、この場合、主な部分にある"I asked"のIが"go there"することと考えます。これは分詞構文なども同じなのですが、明らかにわかる場合を除いて、文全体の主語が行う内容としてto+不定詞や分詞などでは示します。つまり、明示されていない場合、to+不定詞や分詞を使うことで文全体の主語の繰り返しを省略することが出来ます。

(i)では"I asked (them or somebody)."+"I go there."の二つがくっついているイメージです。

主語が同じなので、後半の"I"は省略する代わりに、"go"を"to go"としている、そのような解釈も可能です。

(i)は"I"、つまり、自分が行くことを話しています。でも尋ねる場合には誰か別の人に行ってもらいたい、という尋ね方をする事も考えられますよね。その場合、askとto+不定詞の間にその人を入れます。

 

(ii)My mother asked me to do the dishes. 「私のお母さんは私に皿洗いをするように願いました。」

 

さて、今回の問題では"not"が入ります。(i)や(ii)の例で考えますと、

 

(iii)I asked not to go there.「私は(私が)そこに行かない許可を求めました。」

(iv)My mother asked me not to do the dishes.「私のお母さんは私に皿洗いをしないように願いました。」

 

文全体で「求めませんでした」「願いませんでした」であれば"did not"を用います。ですが「しない許可を求めました」「しないように願いました」であれば、to+不定詞に対してnotを付けます。すると「~しないこと」というような表現を作ります。

 

 

・意志をwillで示す、その過去であればwouldを用いる

以前の記事と重複しますが、willは推測で「~するでしょう」、未来表現として「~する(予定である)」のように使いますが、もともと名詞でwillというと「意志」という意味があるように、「~しようと思う、決めている」のような自身の意志を示すこともあります。

話者[書き手]から見て、「(その主語が)意志をもって~しようとしている」と判断している時に、この意志をあらわしてwillを良く用います。

 

そして、過去において、そのかたくなな意志が見られたことを示すのがwouldです。彼女に行かない様お願いしたことに対して、"she would (go)"という趣旨のことを彼女が言ったとと考えられます。つまり、しないように説得をしたにもかかわらず、「する」と言ったという表現です。説得をしたのは、行かない選択肢があったということで、行く予定が完全に決まっているわけではなかったと推測されます。なので、当時の未来を意味するわけでも、当時の推測を意味するわけでもないのではないかと考えられます。

 

加えて、saidのあとにカンマ(,)を置いて引用符("")で当時言った内容を書くとどうなるか、というと、

...said, "I will." という表現です。

彼女が、彼女自身が行く事について述べているので、当然どういったかで言えば、彼女自身が自身について語るので(法)動詞の主語は"I"、その時において話をしているので現在形の"will"で、"I will"と言ったのを、"she said (that)"に続けて言い換えると問題文の様な表現です。

 

和訳問題としては、日本語では「彼女はしたかったと彼女は言った」と言ってしまうと、2人の別人の話をしているように見え、かつ、過去の時点の過去(英語における過去完了を用いているような表現)で表してしまいます。

 

過去の時点における言葉でも、その時にどういったかに焦点を置いて実際の言葉だとどうなるかで和訳すると良いと考えられます。「したいと彼女は言った」なら日本語での和訳としてはよいかもしれません。

 

「行かないようにお願いしたが、それでも、彼女は行くと」というような表現で捉えると推測してみたのですが、皆さんはどうでしょうか。

 

また、問題の意図としては、過去において"will"であったものを現在において表現する際に「過去における(意志)未来」として、今回で言えば"will (go)"という現在から未来に向かう意味合いを、そのまま過去形にするため、"would (go)"とすることで、過去における"will (go)"を示しています。過去から見た未来の話をするため、現在までだけではなく、現在における未来も含めて、過去から見た未来を表すことが出来ます。

 

まとめ2

・ask ... not to+不定詞「...に~しないようにお願いする」、wouldはwill「~しようと思う」の過去形、といった内容を把握しておけると良いかもしれません。

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

 

※this time I talked about: Breakthrough Upgraded English Grammar in 36 lessons Workbook by K. Yoshinami and others, BISEISHA, 2015.