さて、今回は普段書いている教材の内容から少し外れて、最近英語を教えている中で、生徒さんから出た疑問点について、改めて調べて「なるほど」と思った内容をお伝えしようと思います。
それはずばり、"visit in"という言い回しです。
僕が作成した問題を解いてもらった際に、その生徒さんは「~を訪れる」という訳が当てはまる部分に"visit in"を入れていて、こちらで作成した解答にある単体の"visit"に対しておかしくないか?という旨の申し出がありました。
どういうことだろう?とその方が差し出してきた電子辞書の画面上に、訪れるという意味の記載に続けて、visit inでアメリカでは用いる旨が確かに書いてあり、さらに、その意味合いではgo toを用いるのが自然であると記載されていました。
そのため、その辞書の定義を借りるのであるならば、visit inよりもgo toが自然であると考えましょう。という旨をその生徒さんには伝えました。
ただ、「訪れる」という意味合いのvisitが自動詞なのだろうか?という疑問がありまして、帰宅してから調べていたのですが、いくつか推測した内容がありますので、こちらに記載してみようかなと思います。
①自動詞のvisitはあるのか
まず、いくつかの辞書(ウィズダム英和、CCJAD、LDOCE)で見比べてはみたのですが、自動詞としてのvisitはあります。
②「~を訪れる」はvisit inが自然なのか
確かに自動詞としてのvisitはありますが、それが純粋に「~を訪れる」という際にvisit単体でなくvisit inを用いるのか、という観点ですが、それは半分正解、半分不正解、という表現になりそうです。
僕自身の辞書を見る時間が取れず、僕が質問を受けた生徒さんの授業時間内にはここまで確認できなかったのですが、
>>「~を訪れる」は基本的に他動詞のvisit単体を用います。
・They visited China last week.
・Did he visit Japan last year?
>>「<場所>を訪れる」という際に、「その場所を観光する、見物する」という意味あいであれば、アメリカ英語では"visit in+場所"という表現を用いることがあります。ただし、この場合visitは「訪れる」ではなく「観光する、見物する」という意味合いです。加えて、inだけでなくon, atも用います。
・He visited in China. 「彼は中国で観光した。」
・She visited on the beach. 「彼女はそのビーチで観光した」
・They visited at the museum. 「彼らはその博物館で見物した。」
>>stayと同様の意味合いで「滞在する、泊まる」という意味あいであれば、アメリカ英語で、visit with+人、visit at+場所、 visit in+場所、という表現もあるようです。 ですが、ただ人を訪ねる際には自動詞でなく他動詞が自然であるようです。
というわけで「~を訪れる」という表現を作るのであれば、他動詞としてvisitを用いるのが無難であり、不自然な状況を生みづらく出来る、という考え方は可能かなと思います。visitを"go sightseeing", "stay"の意味合いで自動詞として用いることがアメリカ英語ではある、というような把握で問題無いのではないかなと思います。
まとめ
・観光をする、見物をする、滞在する、泊まる、などという自動詞としてのvisitを用いることが出来ます。特にアメリカでは観光としてどこかを訪れる際にはこの自動詞のvisitを用いるようです。ただし、go toを用いるとより自然であると記載の有る辞書もあるようですので、学習者である日本人としては、わざわざ自動詞としてvisitを用いるよりも、他動詞のvisitを正確に使えるようにしておくと無難では無いかと僕は考えています。
・加えて、「~を訪れる」について、visit inでなければ不自然というよりは、visit+前置詞+名詞で「~で観光する」「~に滞在する」という表現が作れる、と把握しておくと良いかもしれません。inのみしか用いないというわけではありませんので、この点も注意しておきたいところです。
今回はこの辺で。いかがでしたか。
分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。
ではまた(=゚ω゚)ノ