natmeの英語ブログ

英語で気になったことを掘り下げています

undercookedとは

 

今回は普段書かせてもらっている教材の内容からいったん離れて、

講師業している際に、生徒さんから質問の有った内容を少し書いてみたいと思います。

 

問題を解く系の内容ではありませんので、短めかもしれませんが、予めご了承ください。

 

著作権のことなども考えて、教材などの本文そのままは掲載しません。また、個人的な見解を含む場合があります。ご承知おきください。

 

英検の勉強をしている生徒さんから、学んでいる中で"undercooked"という単語に出会ったのだが、この単語はどういう意味なのか、という質問がありました。

 

僕はすぐに浮かぶ意味が特になく、「調理中かな?」とも思ったのですが、

タブレットで見ている辞書を引いてみたところ、手持ちの辞書では見出しが無く、ネット上の辞書などで調べたところ、「生焼けの」という意味が出てきました。

 

なぜ?と思い、改めて、接頭辞としてのunder-を今回少しだけ確認してみようかなと思いました。

 

1.cookの意味

 

under-の話に入る前に、今回の話題の元である、undercookedと言う語を成すもう一つの単語、cookについての意味を確認しておきたいなと思います。

 

undercookedが「生焼けの」

overcookedは「焼きすぎた」

という意味でどうやら使われるようです。なぜ、調理過程の段階でなく、火を通す加減の話でcookを用いているのか皆さんは想像付きましたでしょうか。

 

実は、cookと言う単語は"調理する"という表現の中でも「加熱して調理する」という意味合いのみで用います。

(ちなみにsoupを作るという意味の動詞はcookで間違いでは無いようですが、基本はmakeを使うのが自然だそうです。他にも料理ごとにcook以外が自然な場合もあるかもしれませんので、必要に応じて確認してみると良いかもしれません。)

 

ですので、I cooked okonomiyaki.は言えても、*I cooked salad.とは通常言いません。

okonomiyakiは日本語由来の外国語として扱います。英語における外国語の名詞は基本的に不可算名詞のように扱いますので、okoonmiyakiにanも、複数形の-sも付かないのが通常であると考えておきましょう。例えば通貨の「円」を示すyenを*yensとはしないのもこの外来語の扱いと関係あるようです。日本語の単語を英語の中で扱う際にはどのように取り入れるかに注意しておきたいところです。

 

cookがある時点で調理する中でも"加熱する"ということが必ず含まれると考えて良いでしょう。

 

実際の英文では色んな使われ方がもちろんされますが、基本的には、加熱調理をして最終的にその料理を完成させることを示します。

言い換えれば、少なくとも、料理として完成するのに十分な加熱がされなければcook「調理する」とは言えないということです。

そのため加熱が十分であることを示すのもcookと言う単語であると言えるかもしれません。

 

 

 

2.under-やover-はどういう意図で用いられるのか。

 

cook「調理するのに火を十分に通す」

という加熱の程度が十分である範囲を基準にして

 

その基準を越える場合はover-を付けて

overcook「火を通しすぎる」

 

その基準を下回る場合はunder-を付けて

undercook「生焼けにする、火を十分に通さない」

 

という表現を作ります。

 

under-は物理的な位置の「下」を表すのみでなく、

「(程度・範囲・数量が) 不十分な, 不完全な」と言う意味が辞書でも書かれている通り、程度における「不十分である状態」を示すことがあります。

 

underestimate「評価の適切な範囲よりも下回って評価する」→「過小評価する」

underact「演じる際の適切な程度よりも下回って演じる」→「不十分[控えめ]に演じる」

underdeveloped「発達の適切な度合いよりも下回って発達している」→「発達の不十分な、未発達の、発育不全の」

 

こういった意味でunder-という接頭辞を使うということを知っていると読みやすい文章も出てくるかもしれません。

※物理的な位置の「下」などを示す表現もたくさんありますので、この点もおさえておくと良いかもしれません。

 

over-については、また機会があれば書こうかなと思います。

(とはいえ、今回の記事でも少し書きましたので、over-の今回の内容については大丈夫かなと思いますが、、、)

 

 

まとめ

・cook「調理する」は火を通して行う料理に対してのみ扱う動詞です。火を十分に通して料理を完成させるところまでを表すのではないかと推測されます。

・undercookは「~に火を十分に通さない、十分に加熱しない」と言う意味です。cookの加熱が十分である範囲よりも下回る火の通し加減であることを示します。

・under-という接頭辞は「下」という位置の話のみでなく、程度や範囲などが適切なものよりも下回っていることを示すことがあります。

 

 

 

今回はこの辺で。いかがでしたか。

 

分かりづらいところもあるかもしれません。何か不明点などあればコメントいただけると嬉しいです。

 

 

ではまた(=゚ω゚)ノ

 

 

 

 

 

 

 

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今回の内容を書くにあたり、また、普段の記事を書く際にも用いている辞書については、こちらです。

 

 

第4版はまた今後お金がたまったら買いたいな、、、と思っていますが、今回はこの第3版です。

念のため、ご参考までに。